商品情報

2024年8月5日

【カスタム・プロジェクト】サーリー プリアンブル フラットバー - SON オートライトシステム・ホワイトインダストリーズ シングルスピード化・チェーンリングを40Tから46Tに交換 -

相模原中央店

 

>> サーリー プリアンブル フラットバーについて

 

堅牢なクロモリフレームに、前後キャリアやフルフェンダーの装着もできる拡張性の高さ。サーリーらしくシンプルで自由度の高いコミューターバイクです。

 

以前に納車さて頂きましたが、後日オーナー様より「ハブダイナモによるオートライト化とシングルスピード化をしつつ、全体的にポリッシュカラーへ変えたいです。」とご相談を受け、段階的にアップグレードしていく「カスタム・プロジェクト」を立ち上げることになりました。

 

【目次】

 1. SON オートライト・システム

 2. ホワイトインダストリーズ シングルスピード化

 3. チェーンリングを40Tから46Tに交換(New)

 

1. SON オートライト・システム(2024年6月)

次に進む

【目次】に戻る

 

 

オートライト化とシングルスピード化を同時に進めていますが、部品が先に入荷した「オートライト化」から仕上げていきます。

 

今回、前ホイールとオートライト・システムに使用した部品は

「SON NABENDYNAMO SON 28 ディスクセンターロック 32H」

「SON NABENDYNAMO エデュルクスⅡ」

「SON NABENDYNAMO SON リアライトシートポストマウント」

「Dixna バンテージ 21 リム ポリッシュSL 32H」

「DT SWISS Champion #14(2.0)」

になります。

 

 

オートライト化カスタムの要点、オートライト・システムに選んだのはドイツの高品質ハブダイナモメーカー・SON NABENDYNAMO(ソン ナベンダイナモ)。

 
決め手になったのはポリッシュカラーの存在ですが、スポーツバイク向けハブダイナモの中では最高級グレードを誇り、発進時の低速走行でも十分な給電能力でライトを点灯させます。

 

リムの選択は難航しましたが、最終的に「Dixna バンテージ 21 リム ポリッシュSL」に決定。

条件としたのが、

・スポーク数32H

・輝くポリッシュシルバー

・700×35C、またはそれ以上の太さのタイヤが装着できるリム幅

 

単にシルバーのリムでは質感が変わってきますし、ポリッシュシルバーのリムはロードバイク向けであれば他候補もあるものの、クロスバイクの太いタイヤを無理なく装着できるとなると絞られてきます。

 

今回のディズナ・バンテージ21リムは以上の条件を満たしていたので、オーナー様とご相談した上で決定しました。

 

 

SONのオートライト・システムはフロントライト・リアライトの同時使用が可能ですが、給電方法は「ハブダイナモ発電→フロントライト→フロントライトから給電してリアライト点灯」の順になります。

 

フロントライトの「エデュルクスⅡ」の下に平型端子オスがあり、そこにリアライトの「SON リアライトシートポストマウント」の平型端子を接続し、フロントフォーク・ブラケットに丸形の端子を挟み込んで通電させます。

 

 

この取付け工程の中で注意が必要なのが「同軸ケーブルのまとめ方」で、銅線部分が平型端子、丸形端子に接触するとショートを起こしリアライトが点きません。圧着ペンチのワイヤーストリッパーで黒い被覆部分を取ると、透明な被覆が出てくるのでそれは無理に取らずに、それぞれの銅線の先端に端子を圧着して取付けます。

 

端子を付けた後、そのままだと端子や銅線が剥き出しになってしまうので、ドライヤーで出来る熱収縮チューブを使って端子を保護します。

 

 

先述の通り、フロントライト・リアライトは平型端子または丸形端子を介してハブダイナモに接続します。各ライトの入荷時、コード先端に端子は付いているのでそのまま接続はできますが、コードが長いので冗長な印象になります。

 

予備端子もいくつか同封されていますが、もし使い切ってしまった場合は市販の端子を使います。その際に必要になるのが「平型端子メス」や「裸圧着端子丸形」になりますが、この2つに関しては自動車の電装部品用の大きさになっているため、調達する際は以上の点を踏まえるとスムーズです。

 

 

リアライトのコードをなるべく目立たせないように、今回はBB付近まで降ろしてからブレーキケーブルとまとめました。

 

 

ライトを安定的に点灯させつつ、なるべくコード類を目立たせないようにして、いい経験になりました。次回は「シングルスピード化」の予定です。

 

2. ホワイトインダストリーズ シングルスピード化(2024年7月)

次に進む

前に戻る

【目次】に戻る

 

 

前ホイールのオートライト・システム化とあわせてカスタムプロジェクトのメイン「チェーンテンショナーを使用せずに、超シンプルに魅せるシングルスピード化」に取掛かります。

 

今回、後ろホイールとシングルスピード化に使用した部品は

「WHITE INDUSTRIES ECCENTRIC ENO DISC HUB REAR 32H」

「Dixna バンテージ 21 リム ポリッシュSL 32H」

「DT SWISS Champion #14(2.0)」

「SHIMANO フリーギア 16T」

「KMC S1 1/2"×1/8" 112L」

になります。

 

 

シングルスピード化カスタムの要点はMADE IN U.S.Aにこだわり、超高精度コンポーネントを作り続けるWHITE INDUSTRIES(ホワイトインダストリーズ)の「ENO・トラック」というリアハブ。

 

ストレートドロップエンドのスポーツバイクをシングルスピード化させる場合、チェーンテンショナーを使用したり、チェーンの張り調整を行うために「エキセントリック」という冠詞がついている部品・機構が必要になります。

 

エキセントリックBBであれば「VELOCI ROLLCii EC3 ECCENTIRIC B.B. BSA」が候補になりますが、プリアンブルの場合はクランクセットの交換まで必要になるので、他の方法を模索していたところ先述のリアハブが

 

 

「シングルスピードのチェーン張り調整ができて、ディスクブレーキ対応。しかもポリッシュシルバー。」

 

と、条件が見事に一致。オーナー様からの快諾も得て、手配させていただきました。

 

 

エキセントリックENOディスクハブの組付け方法は少しコツが必要で、まず最初にリアハブをストレートドロップエンドに仮止め(特に左側はトルクをかけない状態で)した状態でチェーンの長さを決めます。

 

上図の状態になりますが、これだと「チェーンテンショナーを使っていないシングルスピード」と同じなので、チェーンが外れやすいです。しかし、エキセントリックENOディスクハブはここからがポイントになります。

 

 

次に左側のボルトを締めていきます。ここでトルクをかけることでリアハブの位置が縦方向に動きますが、左側を先に締めることでフロントギアから離れた位置に移動しようとする、つまりチェーンが張った状態になります。

 

反対に右側の方を締めていくと、リアハブの位置がフロントギアに近づいた位置に移動しようとするのでチェーンの張りが緩んでいきます。

 

 

つまり、エキセントリックENOディスクハブのチェーンの張り調整は

リアハブを仮止め状態でチェーンの長さを決める→リアハブの左側のボルトにトルクをかけ、チェーンを張りつつ固定する→リアハブの右側のボルトを固定する

という流れになります。

 

 

今回のカスタムでは注意点が先述のチェーンテンションの調整以外にもあります。

 

1. ディスクブレーキキャリパーの位置調整

2. ディスクブレーキマウントとのクリアランス

 

エキセントリックENOディスクハブは「ストレートドロップエンドでも、ハブを縦方向にずらしてチェーンテンションを掛ける機能を付与」というのが特徴の部品です。なので、位置変更に伴うその他の調整が必要になってきます。

 

今回はディスクローターの頂点とディスクブレーキキャリパーが接触しました。

 

対処方法はディスクローターをひと回り小さいのに交換するなどありますが、今回はポストマウントタイプだったため、スペーサーを入替えてディスクローターの頂点に当たらないように避けることができました。ただ、フラットマウントタイプだと難しいのでは?と思いました。

 

また、エキセントリックENOディスクハブのエンド幅は135mm。プリアンブルはフレームのリアエンド幅が138mmとなっています。以前までのモデルではロードバイクの130mmに合わせたものが多かったですが、現在では142mm幅のハブとの互換性を優先しています。

 

今回のリアハブは135mmで装着可能でしたが、ディスクローターとブレーキマウントが接触してしまいました。

 

今回は対処法として、リンフ(ハブワッシャー)をフレームとハブの間に挿入することで回避しました。サーリーの汎用性の高さに助けられたような形で、カスタムを完成させることができました。

 

 

完成後、動作確認で試乗してみたところ、シングルスピード特有の「ペダルを踏み込んだときのダイレクト感」がしっかり味わえました。エキセントリックENOディスクハブの調整幅はシングルスピード/ピストバイクについている「チェーン引き」より少ないので、チェーンの半コマは用意しておいてもよいかもしれません。

 

フロントギア40Tに対し、リアのフリーギアは16Tを選択したのでギア比は2.5。元々の8段ギアだと6速(18T)と7速(15T)の間になりますが、しばらく乗ってもらったところ「坂道はいいけど、平地が少し軽すぎる。」ということでフロントギアを大きくする方向で話を進めています。

 

プリアンブルフラットバーに標準装備されている「Samox 3-piece」のPCDは110mmなので、ひとまずチェーンリングを大きいのに変えてみて様子を見てみます。

 

3. チェーンリングを40Tから46Tに交換(2024年8月)

前に戻る

【目次】に戻る

 

 

前回のシングルスピード化でギア比がフロント40T、リアが16Tのギア比2.5になりましたが、オーナー様の通勤コースと脚力だと軽すぎたので、フロントギアを46Tに変更しギア比を2.87まで上げることになりました。

 

 

好みのギア比については手探り状態。手頃な価格のPCD110mm、5アームのチェーンリングで様子を見ましょうという事で「TIOGA チェーンリング 46T シルバー」に交換することに。

 

 

シングルスピードにおけるチェーンリング交換での注意点は、シンプルに「チェーンの長さが足りるか/余らないか」。特に今回のプリアンブルでは、チェーンの張りを調整できる幅が少ないのでチェーンの長さはギリギリになります。

 

今回は40Tから46Tと大きいギアに交換したので、チェーンの長さも影響しました。今回はチェーンの長さが足りなかったです。その際はチェーンを新しいのに交換するのが無難です。

 

オーナー様、ありがとうございました。

 

  

Homepage:http://seocycle-sagamihara.venus.bindcloud.jp/index.html

Facebook

instagram: www.instagram.com/seo.sagamiharachuo/

YouTube 

神奈川県相模原市のセオサイクル相模原中央店は、サイクルスタート掲載店です。

フォトギャラリー

15569