今回は当店の夏季休業期間中に行ってきたe-bikeによる岩手縦断ツーリングの様子、サイクルトレーラーのバーレー・トラボーイを付けてチャレンジした乗鞍ヒルクライムの様子をまとめてご紹介させていただきます。
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スポーツバイク特有の高い走行性能に、その速度域やペダル回転数に合わせて調整されたアシスト性能。重量は少し重たいものの、それを補って余りあるパワーでサイクリングの新たな楽しみを体験できるe-bike。
キャンプツーリングなどで荷物を載せる自転車旅でもその恩恵は受けられそうですが、航続距離や充電、輪行など従来の自転車旅とは別の気になる点もあります。
「実際にe-bikeを自転車旅で使ってみたらどうなるのか?」
正直なところ、そう思っていたので
当店の体験試乗車、グラベルロードタイプのJG1で実際に自転車旅をやってみたいと思います。
YouTubeでは今まで自転車旅をしたところの自己紹介を投稿させていただきましたが、現在でも休暇を使って細切れ日本一周を目指しています。その細切れ日本一周と相模原周辺のサイクリングをこのJG1でやってみたいと思います。
#besvjg1旅日記
#ebikeで出来る新しい自転車旅
実際にやってみて、多くの失敗とたまに成功した部分を情報発信しています。
今回は当店の夏季休業期間を利用し、岩手県・一ノ関駅まで「輪行」して、そこから国道4号線を北上しゴールの盛岡駅まで目指す岩手縦断ツーリングに行ってきました。
輪行(りんこう)とは専用の袋に車輪を外して収納して、在来線や新幹線などに載せる方法で、輪行ができると出発地点へのアプローチが格段にラクになるほか、緊急時でもスムーズに帰還できる、長距離ツーリングでは覚えておくと非常に便利です。
便利な輪行ですが、自転車と他の荷物を担ぎながら駅の構内を移動するので、軽量なスポーツバイクや折りたたみ自転車でも乗換え次第では大変です。移動する際も大切な愛車にダメージが極力及ばないよう、気をつけながら持運ぶので時間がかかります。
さらにe-bikeは重量も電動アシスト機能がないものと比較したら重たく、そもそもe-bike輪行の前例があまりなく、輪行袋も「e-bike専用」というのが、2023年8月の時点でもなかったので「輪行袋に収まるか?」という問題をクリアするとこからスタートです。
今回使用したのは輪行袋の老舗・オーストリッチの定番モデル「L-100」シリーズの「エアロ&ワイド」。
幅1030mm×奥行き280mm×高さ1150mmで、フレームの大きい自転車やタイヤの太いグラベルタイプも収納可能で、重量は265g。
以前に「L-100」のベーシックモデルで27.5インチマウンテンバイクを輪行した経験と、輪行袋は走っている際は完全にデットウェイトになる点、大きすぎると収納場所にも困ることから「収納できる可能性があり、その中でも軽くてコンパクト。」ということに注目して選出。
フレームカバーを装着するのと、輪行袋の収納場所をダウンチューブ下に取付けたボトルケージにしたため、雨水がかかるので収納袋をひとまわり大きいサイズのゴアテックス製スタッフバッグに詰め替えて使用。
結果としてはパツパツになりながらも、輪行袋の中に納めることに成功しました。一度、中締めベルトの位置を確認してみたりと予行してみましたが30分以上かかり、駅前で本番のときは予行で慣れていたものの、外という不慣れな環境なので25分ぐらいかかりました。
そして重量ですが、車体重量は初期状態で15.8kg。オプションパーツや荷物の重さもあるので推定20kg前後になります。これを担いで、乗換えがあれば1km以上歩くことになります。
私は学生時代にキャンプ道具を含めた30kg前後の輪行を体験済みだったので、それと比較すれば簡単というイメージでしたが、慣れていないと気持ちが折れるかもしれないので、最初は乗換えのない短い距離から練習するのがベターだと思います。
東京駅から東北新幹線に乗って一ノ関駅に向かいましたが、問題になるのが乗換え。今回は橋本駅から京王相模原線に乗って、途中駅で都営地下鉄新宿線に乗り換え、小川町駅/淡路町駅から東京メトロ丸ノ内線に乗り継いで東京駅に到着しました。
輪行ではとにかく担いで歩く距離を最小限にした方が圧倒的にラクなので、日頃でも電車の乗換え時はどうすれば最短距離で移動できるかを考えておくのも有効です。
出発時刻が遅かったため、一ノ関駅に到着したのは夕方。この日はサイクリングはせずに一泊。ホテルスタッフの方に一ノ関のオススメを聞いて近くのお魚屋さんへ。
お伺いした「富澤」さんは表がお魚屋さんですが、奥に進むと蔵を改装したかのような魚料理屋さんとなっていました。
今回は焼魚刺身定食をオーダー。焼魚は「鯛の粕漬け」で旨味がきいて長旅で疲れた体に丁度良かったです。一ノ関は内陸のため、海産物は気仙沼など遠方から運ぶ必要があり、富澤さんに聞いたところ仙台から仕入れているとの事。
仙台も気仙沼も自転車で訪れた事があるのですが、距離感としては遠く貴重な海産物だと思います。ごちそうさまでした。
翌日、盛岡を目指して国道4号線をひたすら北上していきます。
凄まじい暑さは東北地方でも健在で、昨年の新潟・山形・秋田を走った際は日本海に面した道ということもあり、涼しい風が吹き抜けてくれましたが、今年はそれも無かったのでタフなサイクリングとなりました。
昨年と同様に「青森までの距離」が表示されるとつい反応してしまいます。それでも北海道の「400km以上の標識」や、オーストラリアでの「次のガソリンスタンド(コンビニ)まで50km」と比べれば、サービスを受けることができる施設が充実しているのはありがたい事です。
花巻市のバイパスで「日本橋から500km」。輪行せずに走ってきていたら1週間ぐらいかな?と思ったり。
道の駅やコンビニでの休憩を繰り返して、17時前には盛岡に到着。この日は花火大会もあったものの、何とか宿も確保しました。
実走距離は97.9km。炎天下の中でのサイクリングでしたが、アシストによるサポートのおかげで無事完走できました。
盛岡で食べたかったのは、本場の盛岡冷麺。ホテル近くの「三千里」さんで頂きました。
100km近く走ってきたご褒美として最高でした。
今回は実質1泊2日のショート・トリップでしたが、良い旅になりました。
もう一つ予定していた自転車旅、「乗鞍」をe-bikeで上るチャレンジをしてきました。
乗鞍岳は以前に登山や畳平(たたみだいら)周辺のハイキングで訪れたことがありましたが、今回は登山道具を積載して「ほおのき平」を目指します。
畳平バスターミナルがある「乗鞍観光センター」。広く舗装された駐車場、ここからバスに乗り換えてほおのき平(乗鞍岳への入口)まで行ける乗鞍観光の拠点ともいえる場所です。
相模原から乗鞍へのアクセスは「自動車」によるドライブで。
こちらが私の愛車「MINI 3 DOOR COOPER S」。
MINIはいくつかのグレードがありますが、担当していただいているMINIディーラーのSさん曰く「COOPER S は自転車で例えるとロードバイクです。」最高時速はスペック上で235km/h、7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の他に、オプションで「MINIドライビングモード」があり、SPORTモード、MIDモード、GREENモードの切替えができます。スポーツバイクに例えるなら7速DCTがリア側のシフト、ドライビングモードがフロント側のシフトと言ったところでしょうか。
MINIの特徴で忘れてはいけないのが「ゴーカートフィーリング」。タイヤの空気圧を適正にし、スポーティーでキビキビ走る様は確かにロードバイクだな。と思います。相模原から乗鞍までは圏央道/中央道、そのまま長野道へ行き松本ICで降りて一般道で乗鞍まで走る中々の距離ですが、楽しいドライブになりました。
ラゲッジルームの容量は211L。ちなみにMINIブランドの折りたたみ自転車が収納できるサイズになっているそうです(但し、パナソニックのオフタイムは後部座席を倒して拡張しないと載りませんでした)。今回は「JG1を積載できるか?」というところから始まりました。
結論から言うと「MINI 3DOORのラケッジルームでもe-bikeは積載できます。ただし、前後輪は必ず外します。」
そのまま直にe-bikeを載せると内装にダメージが出たりするので養生は欠かさずに。今回使用したのは近くのホームセンターで購入した「養生用中綿パッド」。サイズは90×180cmのもので、余っても折り返して使えるので「大は小を兼ねる」の考え方で選択しました。今回積載してホイールバッグもあっても良いかと思いました。
畳めばラケッジルームの下にあるフタ付きの収納スペースにおいて置けるので車載でも邪魔になりません。
今回バーレー・トラボーイをお借りしたきっかけは「セオサイクル社内試乗会」。「これで登山道具を載せて走ったらどんな感じになるか。」と与太話をしていたら「じゃあぜひやってみてください。」と計画が立ち上がり、ライトウェイプロダクツジャパンさんからお借りする運びとなりました。
通常のキャリアやバイクパッキング用バッグだと積載が難しい登山用ザックやトレッキングポールも、トラボーイだと載せてベルトで固定するだけなのでとても簡単なのが印象的。準備が整ったのでここからサイクリングになります。
乗鞍岳(ほおのき平)は「マイカー規制」があり、ほおのき平まで乗り物でアクセスするとなると基本的にはバスになります。
自家用車でアクセスできるのは「三本滝」入口付近の駐車場までで、そこから先はゲートがあり、許可されたバス等のみ通行可能となります。
自転車の場合、制限対象では無かったので通行可能ですが18時でゲートが閉まります。下りの途中でパンク等のマシントラブルがないとは言い切れないので時間は余裕を持って。
今回はアシストの強さを「スマートモード」を中心にしていたのですが、ゲートを通過した辺りからバッテリー残量がみるみる減っていき、ほおのき平まで残り8kmの地点でアシストの残りは「エコモード」で3kmという状態になったのでここで断念。トラボーイに積載した荷物は、登山用ザックとトレッキングポール、レインウェア上下と小物だけでした。
JG1の「スマートモード」による最大航続距離は40kmですが、今回は畳平からほおのき平までの約20km弱、荷物積載状態だと途中でバッテリー切れを起こす可能性もあるので、全区間をスマートモードで走っても余裕を持たせるのであれば、スペアバッテリーは持って行ったほうがよさそうです。
下り時におけるトラボーイの「追従性」に関しては、時速34.5km/h出ていてもしっかりと追従してくれたのが発見でした。
目標の完全達成にはならなかったですが、収穫は大きかったです。
今回の乗鞍e-bikeチャレンジのもう一つの目的「山賊焼き」を頂くこと。
山賊焼きを提供して頂けるお店は、マウンテンバイクライダーであれば「富士見パノラマリゾート」のレストランでもおなじみですが、松本市と塩尻市に多く、今回は塩尻市にお邪魔しました。
ただ、水曜日は塩尻市内の山賊焼きを提供して頂けるお店が「店休日」ということが多かったです。そんな中、今回お邪魔した「街道の燈 旬酒場やまもと」さんでお目当ての山賊焼きと名物の親子丼を頂くことができて、今回の旅の目標を達成することができました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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