お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。
バイクはアーバンサイクルのブランド・GLOBEのHAULで、10年経過した現在でも個性的な雰囲気がとてもオシャレです。
こちらが作業前の状態。しばらく乗っていなかったので、消耗品はかなり傷んでいましたが、幸いにもフレームやディレイラーハンガー、ベアリングへのダメージは軽度だったので作業することができました。
今回のメニューは、
1. タイヤ・チューブの交換
2. ブレーキワイヤー・ブレーキシューの交換
3. シフトワイヤー・シフターの交換
4. チェーンの交換
5. サドルの交換
6. グリップの交換
7. フルフェンダーの交換
8. ヘッドセットのグリスUP
9. ハブのグリスUP
10. 点検
と、安全・安心に関わる基本的な消耗品を全て交換し、体に触れる部品をリフレッシュさせ、破損していたフェンダーやベルなどを交換し、経年劣化していたグリスを入れ替える内容。いわゆる " オーバーホール " という作業でした。
作業前にお見積りを出したところ、当時の販売価格とほぼ同じぐらいになり、スポーツバイクの新車も購入できるぐらいの予算になりましたが、唯一無二の存在感のある愛車に再び乗りたいという意思もあり、今回の作業を承ることになりました。
タイヤはシュワルベ・マラソンに交換。車体重量が34kgあっても車体を十分に支えることができて、さらに2,800km走ってもパンクは2回だった自転車旅の鉄板タイヤ。シティユースでもその実力は折り紙付きで、リアキャリア付きのHAULとの相性も良好。
ホイールとタイヤ・チューブの間にあるリムテープも、劣化していたので交換。
劣化したままだと、チューブが凹みに押されて穴が空くことがあります。タイヤ・チューブを交換する際には、一緒に交換した方が望ましい部品です。
変速レバーが左右ともグリップ式なので、今回はロックオングリップの左右ショートタイプをチョイス。ボルトで固定するロックオンタイプだと、グリップがずれたりしないので快適です。
今回のオーバーホールのハイライトだったフルフェンダーの交換。スポーツバイク用のフルフェンダーは外的要因で割れてしまうことがあるので、耐久性も重要な要素。
今回は以前ご紹介させていただいた、SKSのブルーメルスをオススメさせていただき、承諾を得ました。
ブルーメルスはアルミとプラスチックを重ねた積層構造になっていて、" 軽くて強い " のが特長。私のツーリングバイクも先代のモデルを以前装着して、豪雨が続いた九州一周のときにはお世話になりました。
フルフェンダーの取付けは、フレームの形状にあわせて加工が必要です。今回も例に漏れず、フレーム側の取付用の雌ねじの位置に合わせて穴あけ加工をしました。
美観を損ねないように、ピンポイントで穴あけ。
リアキャリアにもフェンダー取付用の雌ねじがあったので、そこにも取付け。
フルフェンダーを取付けるステーの先端のキャップは、使用中に取れてしまうことも珍しくないのですが、ブルーメルスはキャップをナットに引っ掛けてかぶせるので、脱落のリスクが少ないのもポイント。
ヘッドセットのベアリングはシールドタイプだったので、雨の浸入によるダメージが少なく、今回は再利用が可能でした。
クリーニングして戻すとき、室外保管を考慮して、グリスを適量を追加しました。
前後ホイールのハブも同様にクリーニング。経年劣化したグリスや汚れを拭き取り、
しっかりとグリスUP。
スプロケットは引き続き使用するので、チェーンクリーナーとマルチフォーミングクリーナーを使用してクリーニング。
その他にも、リアディレイラーに詰まっていた泥汚れを落としたり等、細かい箇所も仕上げて完了。お渡し前に確認していただいたところ、「漕ぐのがすごく軽くなった。」と喜んでいただけました。
オーナー様、この度は修理のご依頼とブログ掲載を快諾していただき、ありがとうございました。またの機会がございましたら、そのときはよろしくお願いします。
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