お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。
バイクはラレー・ラドフォードクラシック。細身のクロモリフレームとオールメッキのフロントフォークがキレイなクロスバイクです。
こちらが作業前の状態。オーナー様は通勤で使用されており、ブレーキやシフト、タイヤといった消耗品が傷んできており、ハンドルを切ると異音が聞こえ、グリップやスタンドも駐輪時の転倒などで傷が多くなってきていました。
今回は消耗品の交換、回転系部品のクリーニング及びグリスアップにあわせて、グリップとスタンドも新調し、新たにバーエンドを取付けることになりました。
よって、今回のメニューは
1. ブレーキワイヤーの交換
2. シフトワイヤーの交換
3. ブレーキパッドの交換
4. チェーンの交換
5. タイヤ・チューブの交換
6. ヘッドセットのクリーニング
7. スプロケットのクリーニング
8. ハブのクリーニング
9. フレームのクリーニング
10. グリップの交換
11. バーエンドの取付け
12. スタンドの交換
13. 点検
と、いわゆる " オーバーホール " という作業でした。今回はヘッドセットとハブのクリーニング、タイヤ交換、バーエンド取付け、スタンド交換の作業内容の一部をご紹介させていただきます。
スポーツバイクを通勤・通学で使うと雨や砂の浸入以外にも、ベアリングを保護しているグリスも経年劣化してきます。そのため先述の「ハンドルを切ると異音が聞こえる。」という原因になったりする場合がございます。
そのため当店では定期的なクリーニングを推奨しておりますが、よくあるご質問として「どのぐらいの頻度で行えばよいですか?」とお問い合わせをいただきます。
使用状況・保管状況によって大きく変わりますが、当店ではエアコンに例えてご案内させていただいております。エアコンも定期的なフィルターの掃除や室外機の周りにモノを置かないなどお手入れや配慮が必要で、怠るとフル稼働で電気代が余計にかかったり故障の原因となったりします。
自転車も同様に定期的なお手入れが少なくなると、ギアの周りに汚れが溜まって漕ぐのが重たくなったり、異音や故障の原因となったりします。
通勤・通学等で365日フル稼働であれば1年に1回でもやってあげた方がよいですし、普段は室内保管で休日だけ乗るという方でもギアやチェーンに埃や砂が付着している場合は、気づいたときにクリーニングしてあげるのがオススメです。
今回は汚れの付着とグリスの劣化はありましたが、ベアリング自体にダメージはほとんどありませんでしたので、クリーニングして再利用。ハンドルを切った時の異音も解消していました。
同様のことはハブにも言えます。ヘッドセットとハブは元々、ゴミが浸入しにくい構造になっていますがそれでも少しずつ雨水に混じったりして浸入してきますので、定期的なクリーニングがオススメです。
ハブもベアリング、ダストシール、玉受け部ともに痛みはほとんど無かったのでクリーニングして再利用しました。
今回のオーバーホールのハイライト、タイヤ交換。オーナー様よりご指名いただいたのはパナレーサー・グラベルキング。耐パンク性に優れた自転車通勤にも向いたタイヤですが、ラインナップの中にブラウンサイドがあり、グリップやサドル、バイク全体のクラシックな雰囲気をまとめるのに貢献。タイヤの太さは元々700×26Cが装着されていましたが、今回は700×28Cと少し太めにしました。
ブラウンのアルミ製バルブキャップとのコーディネートも完璧。
フラットハンドルの場合、シンプルで操作しやすいメリットはあるものの、ポジションが一つだけなので同じ乗車姿勢を続けることになり、首や肩、背中に負担がかかりやすくなります。そこでバーエンドを取付けると、ポジションがもう一つ増えるので、適度にからだをリラックスさせることができ、上り坂ではからだを引きつけることで力が入れやすくなります。
スタンドの交換では、ラレー・ラドフォードクラシックのスマートな外見を崩さないクイックリリースレバーで固定するジャイアント・QRスポーツスタンドに変更しました。
オーナー様、この度は修理のご依頼とブログ・SNS掲載を快諾していただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
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相模原中央店 岐部
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