この記事は、当店で自転車をご購入して頂いて1年経過した方に向けて書きました。通勤や通学、お買い物や子どもの送り迎えで毎日のように自転車をご利用されている場合もあれば、休日のサイクリングのみで雨の日は乗らない、たまにしか乗らないとなど、オーナー様によって利用頻度や保管方法も異なるので、ケース別にまとめさせていただきました。
ご購入頂いた自転車を安全に、安心して乗り続けるためには定期的な点検と整備が不可欠です。
当店ではお買い上げいただいた自転車の点検を無料で承っております。イメージとしては健康診断のようなもので、定期的にチェックをすることで自転車の状態を把握できます。安全・安心して乗るために部品の交換等が必要な場合は点検終了後にご案内させていただいております。
自転車の故障は、走行中であれば危険も伴うほか、貴重な時間のロスも大きくなるので、愛車の定期的な点検と整備を受けてあげてください。
・ロードバイクのクリーニング 其の一 - フレームとチェーンの清掃 -
・ロードバイクのクリーニング 其の二 - ホイール清掃とタイヤ交換 -
・スポーツバイクのオーバーホール - GLOBE HAUL 10年前のクロスバイク編 -
・スポーツバイクのオーバーホール - COLNAGO C-RS フルカーボンロードバイク編 -
・スポーツバイクのオーバーホール - ラレー ラドフォードクラシック 通勤仕様クロスバイク編 -
・スポーツバイクのオーバーホール - 丸石 エンペラーツーリングマスター編 -
・スポーツバイクのオーバーホール - 毎日の通勤で使用されている、購入して約半年経過のクロスバイク編 -
新車から1年経過したら交換したほうがよい消耗部品は、タイヤの空気を入れるバルブ(虫ゴム)、利用頻度によってはブレーキパッド、ブレーキワイヤー、シフトワイヤー、チェーンです。
一般自転車や電動アシスト自転車で多く採用されている英式バルブには虫ゴムが付いていますが、1年を過ぎた頃から劣化が始まり、タイヤの空気が抜けるペースが早くなります。
そのままにしておくと、タイヤの空気圧不足の状態が長く続くことになり、タイヤ・チューブの消耗が早くなり、パンクのリスクも高くなるので1年ごとの交換がオススメです。
また、自転車通勤・通学で片道10km以上や片道1時間ぐらいをほぼ毎日乗られている場合は、ブレーキパッド、ブレーキワイヤー・シフトワイヤーの交換、チェーンの交換が必要になる場合があります。
例えば片道10kmの通勤・通学で自転車に乗られる場合、1日で約20km、1ヶ月で約400km、1年で少なくとも約4,800kmは乗っている計算になります。ブレーキパッドは溝がなくなり、ワイヤー類は伸びたり、サビが発生することで動作不良を起こしやすくなります。また、チェーンの寿命を推し量る一つの目安は3,000km以上の走行になります。
チェーンが伸びているかは、点検の際に簡単にチェックできます。チェーンが伸びていると、乗車中に以下のような症状が発生します。
1. ペダルを漕いでいる時に、ガタンとチェーンが外れそうになる
2. 変速はするけど、ガチャガチャとなって中々変速しない
初期症状は以上のような特徴がありますが、そのまま放っておくとギアの消耗も進み、チェーンを交換しても特定のギアでチェーンが外れそうになる歯飛びが発生したり、チェーンが切れたりする恐れがあるので、早めの交換がオススメです。
ここからは、主な利用目的や利用頻度別に考えれる消耗部品についてご紹介します。
ひと言で通勤・通学と言っても、駅や近所の職場までの片道5分~10分ぐらいの短い距離もあれば、市をまたいでの通勤・通学で片道1時間という長距離というケースもあります。また雨の日はバスなどの交通機関を利用されたり、自宅の駐輪場に屋根などの雨をしのげるものがなく、雨ざらしになるというケースもあります。
通勤・通学での利用は自転車の使い方の中でも、自転車にかかる負担が特に大きくなるので、ブレーキやチェーンなど安全に大きく関わる部品については早めに交換していくのがオススメです。
お買い物目的の場合は荷物が多くなりやすいのが特徴。特に電動アシスト自転車だと、アシスト機能があるのでついつい重たい物を載せること多く、ホイールやバスケットに負担が大きくかかっていることがあります。
そのためお買い物目的での利用は、1年で交換が必要なバルブ、安全面に大きく関わるブレーキ以外に、点検を受けてホイールやバスケットに消耗が見られる場合は早めに対策を打つのがオススメです。
子どもの送り迎えの場合は、お子さんの成長による体重の増加による負担が特徴。特に後ろホイールにかかる負荷が大きく、場合によってはホイールに歪みが発生することもあります。
また、電動アシスト自転車の場合だと少しずつチェーンが伸び、雨の日でも乗られる場合はギアとチェーンの周りに油を含んだ固い汚れが付着し、ギアとチェーンの消耗を早め、将来的にはトルクセンサーに影響が出てアシストの不調の原因の一つになります。
そのため子どもの送り迎えでの利用は、1年で交換が必要なバルブ、安全面に大きく関わるブレーキ以外に、点検を受けてホイールやチェーンに消耗が見られる場合は早めに対策を打ち、ギアやチェーン周辺に汚れが固まっていたらクリーニングするのがオススメです。
休日のサイクリングのみに限定されている場合は、走行距離や保管方法によって変わってきます。休日に100km以上の走行を頻繁に行っている場合、ブレーキパッドやタイヤ、チェーンの消耗が考えられます。
ブレーキパッドは溝が少なくなり、タイヤは3000km以上走行するとトレッド面が平らになり、ゴツゴツとした衝撃が伝わるようになります。チェーンは伸びることにより、ギアとのかみ合わせがうまくいかなくなり、変速操作がもたついたり歯飛びの原因になります。
消耗した各部品は早めの交換を推奨しますが、点検とあわせてコンポーネントのクリーニングもオススメです。
クリーニングはギアやチェーン、変速機周辺に溜まった砂や泥を落とすことで、ペダルを漕ぐのが軽くなり、ギアやチェーン等の消耗を軽減させることができます。
1ヶ月に数回や1年に数回しか乗らない場合は、消耗部品の交換は少なくなりますが、タイヤの空気を入れるバルブ(虫ゴム)は乗車の有無に関わらず時間が経過すると劣化してきます。そのため、1年ごとの交換を推奨しています。
また、雨があたる状態で保管されていた場合、金属部品のサビや固着が発生している場合があります。特にブレーキや変速のワイヤー類とチェーンは安全・安心にかかわる重要な部品ですので、久しぶりに乗るときは点検を受けてあげてください。
普段における自転車のお手入れのコツは、主に以下の通りです。
1. タイヤに空気を入れて適正圧をキープする
2. チェーンに注油をする
3. 雨にあてないようにする
タイヤの空気圧が適正な状態だとペダルを軽く漕ぐだけで進みやすくなり、パンクのリスクが減り、タイヤの寿命が長くなるといった利点があります。
チェーンに注油をすることで、ギアの消耗を抑えランニングコストを抑えることができます。また、雨にあてないようにすると傷みにくくなります。
自転車を雨にあたる場所で保管すると、金属部品のブレーキなどのワイヤー類やチェーンにサビが発生します。また、紫外線にさらされることでゴムでできたブレーキパッドやタイヤなども劣化してきます。
電動アシスト自転車の場合、バッテリーが温度変化に対して弱いので、気温が25度以上や10度以下の場所に保管すると劣化が進んでしまうので、可能であれば室内でバッテリーを保管するようにしてあげてください。
寒い時期や暑い時期に乗るのを控えていて、久しぶりに乗ろうとしていたら、「パンク?」と思うほどタイヤの空気が抜けていることがあります。
自転車のタイヤの空気は、乗車の有無に関わらず少しずつ抜けていきます。そのため、少なくとも1ヶ月以上乗っていなかったらタイヤの空気はだいぶ抜けているので、まずはタイヤの空気を入れましょう。その上で乗車に不安があるようでしたら、ぜひ点検にお持ちください。
ロードバイクのクリーニング 其の一 - フレームとチェーンの清掃 -
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先日、皆様のご協力により無事開催できたワコーズ講習会。その開催前々日に、以前セオサイクルグループの店舗で購入していただいたロードバイクの点検にお持ち込みいただいたので確認させていただきました。
おとうさまからオーナー様へお譲りになることになり、しばらく乗っていませんでしたが、室内保管をされていたということもあり目立った経年劣化はありませんでした。ただ埃をかぶっていたので当店メンテナンスメニューのクリーニングをご提案し、オーダーを承ることになりました。
ロードバイクのクリーニング 其の二 - ホイール清掃とタイヤ交換 -
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以前ご紹介させていただいたロードバイクのクリーニング。前回と同様に室内保管でしばらく乗っていなかったロードバイクの整備を承りましたので、点検とクリーニング、経年劣化していたタイヤの交換、キックスタンド取付け等を行いました。
スポーツバイクのオーバーホール - GLOBE HAUL 10年前のクロスバイク編 -
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お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。バイクはアーバンサイクルのブランド・GLOBEのHAULで、10年経過した現在でも個性的な雰囲気がとてもオシャレです。
今回のメニューは、
1. タイヤ・チューブの交換
2. ブレーキワイヤー・ブレーキシューの交換
3. シフトワイヤー・シフターの交換
4. チェーンの交換
5. サドルの交換
6. グリップの交換
7. フルフェンダーの交換
8. ヘッドセットのグリスUP
9. ハブのグリスUP
10. 点検
と、安全・安心に関わる基本的な消耗品を全て交換し、体に触れる部品をリフレッシュさせ、破損していたフェンダーやベルなどを交換し、経年劣化していたグリスを入れ替える内容。いわゆる " オーバーホール " という作業でした。
スポーツバイクのオーバーホール - COLNAGO C-RS フルカーボンロードバイク編 -
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お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。バイクはコルナゴ・C-RS。レースからロングライドまでこなせるフルカーボンモデルです。
オーナー様は湘南方面へのサイクリングを中心に年間2,000km乗られていて、チェーンなどの消耗に加え、ブレーキ操作が重たかったり、海沿いの道を走ることで付着する飛砂など、少しずつ疲労が蓄積されているような状態でしたので、リフレッシュさせるような作業内容で承りました。
よって、今回のメニューは
1. ブレーキワイヤーの交換
2. シフトワイヤーの交換
3. バーテープの交換
4. チェーンの交換
5. ヘッドセットのクリーニング
6. スプロケットのクリーニング
7. ハンドル微調整
と、以前に交換していたブレーキパッドを除いた、いわゆる " セミオーバーホール " という作業でした。今回はハンドル微調整、ヘッドセットのクリーニング、スプロケットのクリーニングの作業内容の一部をご紹介させていただきます。
スポーツバイクのオーバーホール - ラレー ラドフォードクラシック 通勤仕様クロスバイク編 -
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お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。
バイクはラレー・ラドフォードクラシック。細身のクロモリフレームとオールメッキのフロントフォークがキレイなクロスバイクです。
今回は消耗品の交換、回転系部品のクリーニング及びグリスアップにあわせて、グリップとスタンドも新調し、新たにバーエンドを取付けることになりました。
よって、今回のメニューは
1. ブレーキワイヤーの交換
2. シフトワイヤーの交換
3. ブレーキパッドの交換
4. チェーンの交換
5. タイヤ・チューブの交換
6. ヘッドセットのクリーニング
7. スプロケットのクリーニング
8. ハブのクリーニング
9. フレームのクリーニング
10. グリップの交換
11. バーエンドの取付け
12. スタンドの交換
13. 点検
と、いわゆる " オーバーホール " という作業でした。今回はヘッドセットとハブのクリーニング、タイヤ交換、バーエンド取付け、スタンド交換の作業内容の一部をご紹介させていただきます。
スポーツバイクのオーバーホール - 丸石 エンペラーツーリングマスター編 -
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お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。
バイクは丸石・エンペラーツーリングマスター。650Aサイズのタイヤを履いた正統派のランドナーです。
オーナー様は何台かスポーツバイクを所有されており、しばらく休眠していたこちらのランドナーを気軽に輪行して乗れるよう、ハブやボトムブラケットのグリスアップ、サビが出ていた部品は交換し、アメサイドのタイヤに合わせて全体をコーディネートしました。
よって、今回のメニューは
1. ブレーキワイヤーの交換
2. シフトワイヤーの交換
3. ブレーキパッドの交換
4. チェーンの交換
5. タイヤ・チューブの交換
6. ヘッドセットの交換
7. ハブのクリーニング
8. ボトムブラケットのクリーニング
9. フレームのクリーニング
10. バーテープの交換
11. ブレーキレバーカバーの交換
12. ペダルの交換
13. サドルの交換
14. 点検
と、いわゆる " オーバーホール " という作業でした。
様々なパーツを使用し作業させていただきましたが、今回はタイヤ交換、ヘッドセット交換、バーテープ・ブレーキレバーカバー交換、サドル・ペダル交換の作業内容の一部をご紹介させていただきます。
スポーツバイクのオーバーホール - 毎日の通勤で使用されている、購入して約半年経過のクロスバイク編 -
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お客様より修理のオーダーを承りまして、今回はそのときの作業の様子をご紹介させていただきます。
バイクはサードバイクス・フェスクロス。「初めてスポーツバイクを始める人を応援する。」がテーマの、気軽に乗れるクロスバイクです。2021年5月に当店でお買い上げいただき、毎日の通勤に使用していただいております。
こちらが作業前の状態。通勤時間が片道約1時間、距離にすると1ヶ月で少なくとも450km走られていて、トータルで4500km以上走られています。
オーナー様ご自身でもこまめにタイヤに空気を入れていただいていたり、チェーンへの注油・清掃もしていただいていたのですが、チェーンも交換時期になり、雨や雪が続いて各部への汚れの堆積が多くなってきたので、リフレッシュさせていただくことになりました。
よって、今回のメニューは
1. ブレーキワイヤーの交換
2. シフトワイヤーの交換
3. ブレーキパッドの交換
4. チェーンの交換
5. スプロケットのクリーニング
6. リアディレイラーのクリーニング
7. フレームのクリーニング
8. 点検
と、いわゆる " セミオーバーホール " という作業でした。
>> 自転車通勤で使用されているスポーツバイクをクリーニングしてみました。 (0:58)
今回の作業の様子をYouTubeにアップロードしました。よろしければそちらもご覧ください。
当店では広々としたメカニックスペースと、SNAP-ONやKTC、ParkToolなどの一流メーカーの工具を使って、オーナー様の大切な自転車の整備をさせていただいております。
【使用工具について】
自転車技士、安全整備士以外にも、主に以下の資格を保有しております。
SBAA PLUS認定者とは、スポーツ用自転車販売に欠かせない豊富な経験・高い知識と技量を兼ね備えた、スポーツ用自転車の"トータルアドバイザー"です。
スポーツバイクメカニック講座認定メカニックとは、スポーツバイクの幅広い普及と技術の高度化のため、プロを対象にしたSBM検定に合格したメカニックです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
相模原中央店 岐部
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